ベースの紹介
今回メンテナンスさせていただいたのはSQUIER Jazz Bassのフレットレスです。
世に出回っているフレットレスは製造段階でフレットレスとして製造されたものとフレットを抜いて改造されたものに分かれます。フレットレスの流通量は少ないので改造という選択をする方も多いのではないかと思います。弾いて楽しいフレットレスベースの試奏のチャンスがあった時には試し弾きをお勧めします。
指板面の修正
とりあえず音を出してみましたが、1フレットの鳴り方が良くない感じです。ビビッているという表現で良いか分かりませんがビビッています。
指板面の状態を確認すると2フレット辺りが頂点となり盛り上がっている状態なのが分かります。
今回は指板面を研磨して直線出しを行うことで修正対応します。
修正にはサンディングパットを使用します。
指板面の状態にもよりますが#240→#400→#600→#800の順でサンドペーパーを使用します。
600㎜等の長いスケールを使用して指板面全体の直線を確認しながら修正を行います。
場合によっては研磨によりポジションマークが無くなってしまうことがあるので注意が必要です。
問題の箇所も状態が改善されました。
ナット調整
ナット弦溝高さが高い為、1フレット辺りを押さえるのが辛い状態です。
フレットレスへ改造した場合、フレットが無くなった分ナットの弦溝も低くしてあげる必要があります。
ナット弦溝加工にはナット溝切りヤスリを使用します。
HOSCO / TL-NF3B
(サウンドハウス)
ナット溝を切り直して弦を張り替えた状態です。ナット弦高が低くなった為、弦を押さえるのが楽になりストレスなく演奏出来るようになります。
今回は指板の調整を行ったので問題ありませんが、指板の状態が悪いままナット弦高を下げると不自然なバズの発生等の不具合が起きる場合があるので注意が必要です。
今回使用した弦はダダリオです。
ダダリオ EXL165(45-105)
(サウンドハウス)
弦高調整(ネック仕込み角調整)
ブリッジの駒を下げきっても弦高が高い状態でした。
フレットレスへ改造を行った場合、フレットが無くなった分つじつまが合わなくなりセッティングが出せなくなる事も多いと思います。
対策としてネックジョイント角度の変更やブリッジのベースプレート落とし込み等の対策が必要となってきます。
今回はネックのジョイント角度をシムを使う形で修正しました。
ESP ネックセットシム 0.25 |
ESP ネックセットシム 0.5 |
(サウンドハウス)
ノイズ対策と配線の修正
トーンポット操作時に結構目立つ“ガリ音”が出てしまう状態だった為、同等品のポットに交換しました。
一部配線材の交換も行いました。
今回のまとめ
今回のまとめ→フレットレスは楽しい!
自分はベースプレーヤーではないですがフレットレスは弾いていてただただ楽しいです。
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