コントロールの変更
元々のコントロールは各ピックアップのボリュームと、XTCTのEQコントロールです。
トーンコントロールとプリアンプのON-OFF切り替え機能を追加したいということで、下記の内容でコントロールの組み直しを行います。
コントロールの取付穴の数は限られていますので、2軸2連のポットを使用して対応します。
パッシブとアクティブの切り替えやコンデンサの切り替えはスイッチ付きのポットで対応します。
プリアンプのトレブルとベースは2連ポットでひとまとめにし、トーンの取付スペースを確保しました。
トーンコントロールは2つのコンデンサを切り替えられるようにしたいということで、223(0.022μF)と473(0.047μF)のコンデンサをスイッチポットで切り替えられるようにしましています。223は音の輪郭がぼやけにくいトーンのかかり方での音作りが可能です。473に切り替えることでより深いトーンコントロールが可能となる仕様です。
プリアンプOFFの時にはピックアップ本来のサウンドを楽しむことが出来ます。OFFの時はプリアンプそのものをバイパスする回路となるので、プリアンプに問題が生じた場合や電池切れの際にも演奏の継続が可能です。
ボディの加工と配線作業
元々プリアンプ(XTCT)はコントロールザグリ内のポット下に収納されているため、スイッチポットを入れるとなるとスペースに余裕がありません。
なので、プリアンプは別の場所に移設してスイッチポットのスペースを確保します。
もともとの電池ボックスザグリをプリアンプ格納場所とし、新たに電池ボックスザグリを彫りました。
仕様変更内容や加工の都合上、パーツはほぼ全ばらしとなります。配線穴加工と導電塗装処理も併せて行なっています。
プリアンプの移設が完了した状態です。
プリアンプ収納部にはプリアンプON-OFF時の音量差を調整するトリマーを設置しました。
バルトリーニのXTCTはBass、Mid、Trebleの3バンドEQコントロールが可能なモデルです。
EQの設定をフラットにしたとしてもXTCTを通ったピックアップ信号は高音域と低音域が持ち上げられた、いわゆるドンシャリなサウンドに味付けされます。
バルトリーニのプリアンプについては別の記事で詳しく記載していますので、気になる方はそちらをご覧ください。
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バルトリーニのプリアンプまとめ
まとめ
色んな表情のサウンドの出力が可能なコントロールになりました。
こちらのベースのオーナー様は浜松を拠点に活動するバンド『parallelogram』のベーシストさんです。
この度はご依頼ありがとうございました。
parallelogram
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