ストラト雪ミクモンタレー

ギター紹介

 

このギターは友人で塗装屋の黒幕ギターチャンネルさん制作・所有のギターです。
モンタレー・ポップ・フェスティバルのライブ中にジミヘンさんが燃やしたギターの色調を反転させて塗装を行ったものに初音ミクのステッカーを貼ったギターだそうです。(情報量が多すぎる 汗)ピックガードも塗装によるペイントが施されています。

電装系にはVILLEX ( ビレックス ) のパッシブ・ブースターを搭載した個性的なギターですが、音が出なくなってしまったということでメンテナンスの依頼を受けました。

音が出ない

ストラト雪ミクモンタレー11

修正前の写真です。コントロールの仕様はマスターボリューム、ブースター、ダミーノブ、ピックアップセレクターという配置です。

音が出ない原因を調べてみたら、レバースイッチの内部の接点不良による不具合ということが分かりました。
スイッチは新しいものに交換することになりました。コントロールも「お任せで組み直してほしい」ということで、仕様を変えて組み直したいと思います。

Villex-Passive-Rotary-Tone-Booster-for-Guitar ストラト配線図

今回組み直す配線図です。
組み直す前の状態ではリアピックアップだけ位相が逆に接続されていました。狙ってやったものではなく、「ピックアップの出力線の色で判断したらそうなってしまった」とのことでした。位相の方向はリード線の色では判断出来ない為、テスターを使って確認を行う必要があります。
逆位相のピックアップ同士を出力させた場合、中低音が削られた“フェイズサウンド”(フェイズアウトサウンド)が出力されます。せっかくなので今回はプッシュプルのスイッチポットをセンターの位相反転スイッチとし、トーンノブを引き上げた状態ではレバースイッチ↖︎と↗︎の時にフェイズサウンドが出力出来るようにしました。実際に自分で位相を切り替えてみて音がどう変化したのかを体験してもらい、ファイズサウンドの面白さを楽しめる仕様です。

トーンには500kのポットを使用します。シングルピックアップなので250kで組むのが一般的ですが、今までトーン回路が無かったが音に不満が無いというポイントと、ブースターを使った時に高音域のレンジが狭くなると感じたのでその対策の為です。

フレット調整

ストラト雪ミクモンタレー34

指板面の清掃やフレットのすり合わせ等を行いました。すり合わせしたフレットに合わせてナットの弦溝を切り直しました。

音詰まり等、演奏上不具合がないギターであってもフレットのすり合わせとナットの調整を行うことで弾きやすさとギターの音が変化します。

弦は指定のESPの09-42を張りました。

まとめ

ストラト雪ミクモンタレー444

音が出なくなるトラブルというのはよくあることで原因も様々ですが、今回はレバースイッチのトラブルでした。
今回はフェイズスイッチを付けましたので、使ってみた感想を聞くのが楽しみです。

作業の様子はYouTubeで公開中です。

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