ルーター

工具紹介:ルーター

メーカー:日立工機
モデル:M12SE 100V

ルーターとは


HiKOKI(ハイコーキ) 旧日立工機 ルータ M12SE
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ルーターはハンディルーターや卓上ルーターと呼ばれるもので、様々な木工加工に使用される機械ですが、私はエレキギターのボディ外周加工やピックアップ・コントロールのザグリ加工等に使用しています。
材料を掘り下げる点についてはドリルと似ていますが、ルーターは掘り下げた状態から横方向に穴を広げることが出来ます。治具(テンプレートガイド)を使用することで正確な形を掘ることが出来ます。

治具による加工

ルーターガイド図

私はルーター底面にテンプレートガイドを付けて使用しています。
ガイドの外径はφ16です。ルータービット(刃)の径はφ12なので、クリアランスは2ミリとなります。なので、治具を作成する場合には、彫りたい形状に対して2㎜四方大きく治具を作成しています。

このテンプレートガイドはオプション販売となっている場合があります。私はルーターを購入した際にお店に確認し、別途取り寄せてもらいました。

電動ルーター VTボックス加工

実際に治具を使って加工するとこのような感じになります。
エンビ板で作成した透明な治具にガイドが沿うかたちで加工が行えるので、治具から2㎜内側がきれいにザグられています。切削壁面は材上面と垂直に仕上がります。深さの設定も行えるので、狙った深さに正確に掘ることが可能です。

エンビ板は両面テープで固定してます。
加工中に治具がずれた場合、加工が失敗したり思わぬ事故につながる危険がありますので治具はしっかりと固定します。
両面テープはしっかりと固定出来て剥がしやすい再剥離タイプのものがお勧めです。

刃物の種類

刃物の種類には刃物軸径刃物径(刃物形状)があります。
刃物の軸径にはφ12・φ8・φ6・φ12.7・φ6.35と、太さに種類があります。
使用したい刃物に合わせてルーターの軸受け(チャック)を交換する必要がありますが、軸受のサイズによってはオプション販売となっている軸受もありますので、ルーターを購入する際には付属するのチャックの径を確認した方が良いです。

ストレートロングビット


ルータービット 刃長60mm 12mm軸 刃径12mm

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ギターのザグリ切削にはストレートタイプのビットを使用しています。ボディを貫通させる加工に必要な長さの刃長が必要な為、ロングタイプのものを使用しています。

ベンチスタンドを使用した加工

作業台に逆さまの状態にセットして使用する方法もあります。ギターのネック等、細くて長尺な物についてはテーブルマウントの方が安定した作業が可能です。
私はテーブルを加工してルーターをセット出来しています。ルーターの下にパンダジャッキを置いてスムーズな刃の昇降を行っています。

使用に関しての注意点

ハンディルーターを使用する際の注意点を大きく3つにまとめました。

①ケガに注意

どの加工機械にも言えることですが、ケガに注意が必要です。
鋭利な刃物が高速回転する危険なツールです。
保護メガネをかける等、ケガの予防処置を行ったうえで用法を守り安全に使用しましょう。

②作業環境への注意

可動時には大きな動作音がします。作業音が響く場合には近隣への配慮が必要です。

③切削方向に注意

刃物の回転に逆らって材料を送ることをアップカットと言い、その逆をダウンカットと言います。
ハンディルーターの場合、ダウンカットで材料を送った場合に不意に材料を持って行かれることがあり危険な為注意が必要です。また、割れやすい木材でアップカットで材料を送った場合には材が割れることがあります。状況に合わせて安全な加工を行いましょう。

まとめ

エレキギター制作には必要不可欠なツールです。ここで紹介した以外にも様々なビット形状があり加工方法があります。
とても危険な道具で使い方を誤ると大きな事故に繋がりますので注意が必要です。

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