ボール盤とは
ここでは卓上ボール盤について紹介します。
ボール盤はドリルビットを取り付けた場合には狙った位置に任意の角度で狙った深さに真っすぐ穴を開けることが出来る道具です。
私はギター製作に小型の卓上ボール盤を使用しています。
ポジションマークやブリッジスタッド穴のように、ハンドドリルでは精度を出すのが難しい加工場所の穴開け加工にはボール盤があると便利です。写真のようなタイプではなく、もっとしっかりした造りのものであれば“プレス機”としても使うことが出来る為、ペグブッシュやブリッジスタッドアンカーの圧入を行うことも可能です。
使い方
軸回転数やテーブル角度の調整が出来る為、加工に合わせたセッティングを行います。
刃の回転速度はヘッドカバーの中のベルト位置を変更することで調整が可能です。
自転車の変速機と同じ原理です。モーター側のプーリ径が小さくなるほど回転は遅くなります。
使用に関しての注意点
①ケガに注意
どの加工機械にも言えることですが、ケガに注意が必要です。
加工の際、刃先に気を取られて髪の毛を巻き込まれることがないよう注意が必要です。
保護メガネと帽子を着用しましょう。キャップタイプの帽子はツバの部分が頭と工作機との距離を保ってくれるので有効です。
ボール盤使用の際は軍手等の手袋は着用厳禁です。ドリルに巻き込まれると腕を持って行かれる場合があり大変危険です。
②材料の固定と刃の回転速度
刃の回転速度は加工毎に適切な速度に設定しましょう。
不適切なセッティングや材料の固定は材料が吹き飛ぶ等の事故につながります。用法を守り正しく使いましょう。
ボール盤購入時のチェックポイント
ボール盤には“ふところ寸法”というのがあります。
加工したい材料の寸法が大きい場合、穴を開けたい位置にドリルが届かないという問題が起きますので、ふところ寸法はチェックしましょう。
レスポールタイプのブリッジスタッド穴をボール盤で穴開けする場合には130㎜程度のふところ寸法が必要となります。ふところ寸法に余裕を持たせたい場合には、ヘッドが可動式のラジアルボール盤がお勧めです。