工具紹介:ベルトディスクサンダー
メーカー:リョービ
モデル:BDS-1000
ベルトサンダーとは
ベルトサンダーとは、帯状のサンドペーパーが2つのローラーで高速回転する構造となっているもので、ローラー部で凹み曲面、ローラー間では平面や凸面の研磨を行う機械です。
手研磨では大変な作業も、この機械を使うことで短い時間で精度の高い作業が可能となります。
私はギターの製作に使用しますが、弟はルアーの製作に使用しています。
自分が使っているものはBDS-1000というモデルですが、現在ではBDS-1010という新しいモデルになっています。
電源は100V仕様なので一般家庭でも使えて日曜大工に最適です。
この規格サイズのものはホームセンターでも取り扱っている店舗もあり、サンディングベルトの番手(研磨粒度の荒さ)も豊富というメリットがあります。
ベルトサイズと番手(粒度)
ローラーの直径は約63㎜(ベルト含む)です。
ベルトの規格は100×915㎜、“WA”が木工用、“CC”が非鉄金属用の設定となっています。
粒度は荒いものから細かなものまでラインナップがあります。
ベルトの番手は#80が標準装備です。私は主に材料の形成や金属研磨にCC#80を使用し、木工仕上にWA#240を使用しています。
使用に関しての注意点
ベルトサンダーを使用する際の注意点を大きく3つにまとめました。
①ケガに注意
どの加工機械にも言えることですが、ケガに注意が必要です。
ベルトサンダーはサンドペーパーが高速回転していますので不用意に触れると危険です。
ベルトへの材料の当て方が悪い場合、材料が噛んで飛ばされることがあります。
粉塵等が目に入らないよう保護メガネをかける等、ケガの予防処置を行ったうえで用法を守り安全に使用しましょう。
②作業環境への注意
可動時には動作音がします。加工機の中では静かな部類ですが、作業音が響く場合には近隣への配慮が必要です。
研磨による粉塵が発生します。リョービのベルトサンダーは集塵機の接続が可能なので、可能であれば集塵機の使用をお勧めします。研磨粉を野外に放出した場合、洗濯物や車等に研磨粉が付着しないように気を付けましょう。木のアレルギーを持った方は研磨粉を吸い込まないような環境整備を行いましょう。
③負荷による故障に注意
メーカーにより定格時間が定められています。
銘板の仕様表記に100V-50/60Hz 5.2/4.7A 400W 30minとあります。
30minとは、連続作業時間が30分まで可能ということです。
30分以内であっても負荷のかけすぎはNGです。
横置き状態での使用も負荷がかかる為NGとなっています。
私のベルトサンダー 現在の状況
これまで2回モーターが故障しています。
1度目の故障は使用中にパチンと音がしてベルトが回らなくなりました。その後、電源を入れても「ヴーン」と言っているだけでベルト回らずの状態となりました。
購入したお店に問合せをしたところ、保証期間内であった為、新しいものと交換してくれました。
2度目の故障は、なんだかパワーが無くなってきて回転もモーター音もガクっと下がる状態となってしまいました。
何年も使ってきた物なので新しい物に買い替えようか悩みましたが、モーターの載せ替えをしてみることにしました。
使用したモーターはHITACHI 単相100V 300Wの汎用モーターです。
純正の400Wに対し300Wの出力ということでトルク不足になるかと心配しましたが、逆にトルクは向上した印象です。耐久性もありそうな感じです。
ポン付けとは行かない為、ベルトサンダー本体及びモーターシャフトの加工が必要です。
純正のプーリとタイミングベルトを使用しました。ベルト速度はノーマルと変わらないくらいです。トルクが増えた為に作業は軽快になりました。
サイド部のディスクサンダーは元々使っていなかった為、撤去してしまいました。
今回使用したモーターは密閉型で塵埃がモーター内部に入りにくい仕様となっています。
脱着可能なテーブルを作成し、横置きでの作業も可能にしました。
取扱説明書には横置き不可との注意書きがありますのでノーマル状態で横置きにするのはお勧めしません。
まとめ
木工加工において、ベルトサンダーが有るのと無いのとでは作業時間や仕上げ精度が大きく変わってきます。趣味でちょこっと使ってみたい方で、メーカーにこだわらなければ他メーカーで同型の製品が安く販売されています。
このページの目的がベルトサンダーの改造の推奨ではないことをご承知ください。
私の使い方に問題があるのかもしれませんが、純正品は自分の使用目的においてはモータートルクの弱さが気になるところでした。(自分のものは旧モデルの為、現行モデルでは改善されているかもしれません)しかし、小物の加工には十分な性能を備えていると思います。