デラックス8 コントロール配線図
スチールギターにもメーカーや機種によりコントロールの仕様は様々なパターンがあります。ここではFender DELUXE8の配線について解説していきます。
ボリュームはAカーブ(オーディオテーパ)の250KΩ、トーンはBカーブ(リニアテーパ)の1MΩです。
ブリッジ付近に設置されたミキサーはAカーブ(オーディオテーパ)の250KΩです。
レベル0の状態(反時計回りに目一杯回した状態)ではブリッジ側のピックアップのみが出力され、時計回りにノブを回すことでもう片方のピックアップがブレンドされていく構造となっています。2つのピックアップをブレンドさせる接続方法は並列接続ではなく直列配線での接続となります。なので、ブレンド量を増やすとハムバッキングピックアップのような太いサウンドに変化します。
デラックス8は1つの金属のベースプレートがコントロールマウント、ピックアップマウント、ブリッジテースピースの3役を担う造りとなっており、弦アースと各コントロールポットのコールド側(アース側)は一部ベースプレートを経由してアウトプットジャックのコールド端子へと接続されます。イラストの緑点線は電気の流れをイメージするためにに記載したものであり、実際にはベースプレートがその役割をはたしてくれるのでリード線の接続は省略されます。
今回のメンテナンス内容
本体からプレートを外したメンテナンス前の状態です。
ポット類はガリや接触不良の症状があったので3つとも交換し、ジャックも交換します。
コンデンサは問題ない状態でしたので今回交換はしませんでした。
コンデンサの足がベースプレートに接触すると音がミュートされて出力されなくなったりトーンが掛かりぱなしになったりしますので注意が必要です。
配線を組み直して組み込みが完了したらピックアップの高さとオクターブ位置を調整します。
オクターブの調整はブリッジバーを保持する2本のネジで行います。
まとめ
古い楽器は電装系にトラブルが生じて「音が出ない」「ノイズが出る」等の不具合が出ることがあります。
修理のご依頼につきまして、状態や症状により対処法や料金は変わります。まずはお問い合わせフォームよりご相談ください。
【C6チューニングの場合の弦ゲージ例とチューニング音程】
1弦 .015(E)
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